2010年06月15日

「緊急アピール」~DPI日本会議全国集会in愛知~

「緊急アピール」~DPI日本会議全国集会in愛知~

インクルネットよりお知らせです。

第26回DPI目本会議全国集会in愛知(6月13日)において参加者一同の総意により「緊急アピール」が採択され
ました。



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障害者権利条約批准・インクルーシブ教育推進ネットワークML
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各位
6月13日、第26回DPI目本会議全国集会in愛知において参加者一同の総意により
下記緊急アピールが採択され、DPIより菅総理はじめ関係部署へ伝えられることに
なったので、集会に参加されていなかった方へお知らせします。(山名)


私たち抜きに私たちのことを決めてはならない!
「障害者自立支援法一部改正案」「地域主観改革」に関する緊急アピール


「障害者自立支援法一部改正案」が議員立法で今国会成立へとの寝耳に水ともいえる
動きが、5月下旬から進められてきた。
 私たちDPI日本会議は、「私たち抜きに私たちのことを決めてはならない」を
合言葉に、障害者自立支援法に異議を申し立て、全国の仲間だちと連携し、
これまで粘り強い運動を展開してきた。
 昨年9月に成立した民主党政権は私たちの声を真摯に受け止め、障害者自立支援法を
廃止し、当事者参画の新法制定を約束した。
そして、長妻厚生労働大臣は、昨年の10月30日、日比谷野外音楽堂で行われた全国大フ
オーラムにおいて、参加者一万人の前で「自立支援法を廃止し、みなさま(障害者)や
家族の意見に謙虚に耳を傾けながら、新しい制度をつくりたい」と述べた。

 また、障害者自立支援法違憲訴訟では、「訴訟団」は国の和解案を受け入れ、国との
間で制度改革に向けての「基本合意」を1月7日に取り交わした。さらにこの基本合意
の実施を検証するために、国・厚労省は「訴訟団」との定期協議を行われている。
 さらに昨年12月に設置された「障がい者制度改革推進会議」では精力的に議論が重ね
られ、6月7日に「障害者制度改革の推進のための基本的な方向(第一次意見)」が
まとめられた。また、推進会議のもとに設置された「総合福祉部会」では、障害者総合
福祉法(仮称)制定までの「当面の課題」がまとめられ、同日、推進会議に報告された。

 こうした動きの一方で、4月27日に自民党、公明党によって「障害者自立支援法一部
改正案」が提出された。この自民党、公明党の案に対するヒアリングがJDF加盟団体を
対象に5月12日に民主党厚生労働政策研究会によって開催された。
このヒアリングにおいてDP1日本会議としては、あくまでも総合福祉部会で、新法制定
までの「当面の課題」についで議論の途上であり、現時点で法改正ではなく、必要な対策
は予算措置で精力的に行うべきであるとの意見を述べた。なお、このヒアリングにおいて
は与党による具体的な法律改正の考えはまったく示されなかった。

 その後、5月20日、与党と自公両党は、障害者施策にかかる3法案
障害者自立支援法、障害者虐待防止法、ハート購入法)の今国会提出を目指すことで大筋
合意したとの新聞報道がされた。
 この「障害者自立支援法一部改正案」の動きに関しては、与党と障害当事者・関係者の
話し合いが全くされておらず、障害者自立支援法が当事者の意見を聞かずに成立したこと
への反省がまったく活かされていない。
今回出された法案は、昨年の通常国会で旧政権が提出した中身をほぼ踏襲するものであり、
「谷間の障害者の問題」や「移動支援」、「手話通訳・コミゴニケーション支援事業」の
市町村間格差の問題は何も解決されていない。さらに、障害者の自己決定を損なう恐れの
あるサービス利用計画拡大の問題等もある。

 こうした当事者抜きの進め方に対して、6月1日の推進会議・総合福祉部会で怒りの声
が相次ぎ、「一部改正が情報提供もなく進められたことに対して、部会構成員一同は強い
遺憾の意を表す」との決議がなされた。さらに、推進会議から6月11日に同様の意見表明が
推進本部長である総理大臣に行われた。
 先述の通り、推進会議では「第一次意見」がようやくとりまとめられたところであり、
これに基づいて制度改革が始められることに大きな注目と期待が集まっていた。
 画期的とも評価されてきた「障がい者制度改革」の仕組みを、自ら否定するようなことを
政権与党は行うべきではない。同様の問題が「地域主権改革」の中でも出てきている。

 政府並びに与党は、今一度、マニフェストに基いて自らが作った障がい者制度改革推進
本部・推進会議の意義を再確認し、「私たち抜きに私たちのことを決めては決めてはなら
ない」の原則に立ち戻るべきである。
 本日、「第26回DPI日本会議全国集会in愛知」に集った私たちは、障害当事者の声を聞く
ことなく作成された同法「改正」案の廃案に向けて最後まで粘り強く取り組むことを確認す
るとともに、以下の点を強く求めるものである。


1、今国会提出の「障害者自立支援法一部改正案」を廃案とし、新しい総合福祉法のあり方と
  それに向けた当面の課題に関する、障がい者制度改革推進会議並びに同総合福祉部会の議
  論を踏まえ、今後の対応を行うこと。
2、国・厚労省が、障害者自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団と約束した基本合意を完全に実
  現させること。
3、地域主権改革の中で行われている障害者施策の見直しについては、障がい者制度改革推進
  会議の議論・意見を踏まえること。

               第26回DPI目本会議全国集会in愛知 参加者一同
                              2010年6月13日


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◎分けない社会は、分けない教育から!!◎




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