障害児を普通学校へ　全国連絡会・香川

女木島にて

＜香川障害フォーラム代表あいさつ＞

みなさま、きょうはご多忙の中「障害者制度改革について考える地域フォーラム」にご参加いただき誠にありがとうございました。また、香川県からは障害福祉課課長の土岐様、高松市からは障がい福祉課課長の山田様にご臨席賜りありがとうございました。
この度の講演会＆シンポジウムは内閣府と当会が主催ということで、内閣府障がい者制度改革推進会議委員の東京大学大学院特任准教授長瀬修様に基調講演を、またシンポジウムではコーディネータ兼シンポストとしてご参加いただきましたことを心よりお礼を申し上げます。
障がい者制度改革推進会議委員をお招きしての、この「地域フォーラム」は6月17日に障がい者制度改革推進会議が発表した「第一次意見」に対する全国の人々の意見を、直接委員たちが聴くための全国ツアーの一環でもありますので、地方の皆様の声を直接推進委員に届けるチャンスであります。是非、皆様の忌憚のないご意見をお願いいたします。
さて、現在、障害者を取り巻く制度が大きく変わろうとしております。2006年12月に開催された第61回国連総会で「障害のある人の権利に関する条約」が採択されました。2007年９月に日本政府も署名し、2009年２月までに50ヶ国が批准しております。日本政府も批准に向け国内法整備のために、内閣府の下に、障がい者制度改革推進会議を設置し、２０１０年１月より１ヶ月に２回会議を開き、６月１７日には「第一次意見」が閣議決定されました。この障がい者制度改革推進会議は、国の審議会としては、障害当事者がメンバー２６名中１２名で、初めて障害当事者や家族で過半数を占めるという画期的な構成の機関です。このことは、国連における障害者権利条約の批准に向けての日本国内の障がい者制度検討の中で、「障害ある当事者を主人公に、障がい者制度を決めること」と「障がい者関係団体の連携」が重視されていることの現われです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　また、「障害者権利条約」の早期批准などを求める意見書が北海道、宮崎、広島、京都、神奈川、滋賀、新潟県議会などで提出されていますし、大阪、愛知、熊本、富山、沖縄、岡山などで障害者差別禁止条例に向けての運動が広がっていっています。千葉県では、すでに「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条約」が２００６年に制定されています。
香川県では、２００８年４月に身体、知的、視覚、聴覚、精神、難聴・中途失聴など、すべての障害者団体に呼び掛け、各障害者団体が共通の目的を持って運動していくこと、日本の「障害者権利条約」批准と完全実施に向けた取り組み、香川県における「障害者差別禁止条例」の制定に向け、障害者団体と関係者が幅広く力をあわせて活動していく目的で、昨年2009年５月に「香川障害フォーラム」が設立しました。これまで各障害者団体がまとまり連合体ができるのが悲願でしたが、障害者の権利条約が目的でついに実現しました。
毎月１回定例会を開き、また各障害者団体から障害が理由で困ったこと、イヤな思い、辛い思いをしたことなどのアンケート調査をしたり、「障害者の権利条約と日本の課題」と題して弁護士でＤＰＩ日本会議の権利条約担当をなさってる常任委員で、現在は、内閣参与として障がい者制度改革推進会議室長で活躍されている東俊裕氏の講演会や「障害って？差別って？一緒に考えませんか!!」をテーマにシンポジウムを開催してきました。
　また、香川障害フォーラムでも障害者差別禁止条例制定に向けても取り組んでいます。制度を作ったり条例の作成にあたっても、いづれにせよ皆様のご協力がなければ成し得ることはできません。
　今回の講演会＆シンポジウムをお聴きいただき、障害のある人もない人も共に生きる社会構築のためにご理解とご協力いただきますようお願い申し上げご挨拶とさせていただきます。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ーおわびー
　ポスター、チラシでシンポジスととして、障がい者制度改革推進会議委員門川紳一郎氏（社会福祉法人全国盲ろう者協会評議員）が参加される予定でしたが、体調不良のため残念ながらご欠席となりました。