2008年06月10日

千葉からのお便り~<高校の定員内不合格を考える>

千葉からのお便り~<高校の定員内不合格を考える>

    ・ ・ ・ ・ ・ 前文略 ・ ・ ・ ・ ・
障害児は、特別支援学校へ行くことになっているから、
ここでは、受けとめない。引き受けない。
あなたは、ここにいてはいけない。
ここに、あなたの居場所はない。
ここに、あなたの生きる場所はない。
ここに、あなたの人生を受けとめる人はいない。
ここに、あなたの存在を認める人はいない。
ここは、97%のふつうの子どものための場所。

あなたを、この学校で、
ふつうの子どもたちと一緒に受けとめることはできない。
なぜなら、あなたは「障害児」だから。
入試の点数が取れないから。
点数がとれる障害児だったら、受けとめてあげたのに。

たとえ目がみえなくても、点字でテストの点数が取れたら、
受けとめるのは、当たり前。

たとえ耳が聞こえなくても、ヒアリングテスト等はなしにしても、
他のテストで点数が取れれば、受けとめるのは当たり前。

車椅子を利用しても、テストの点数さえ取れれば、
入学後の体育なんかできなくても、ちゃんと単位を認めてあげて、
卒業できるから、ちゃんと受けとめるのは当たり前。

法律にもそう書いてある。
そんなことも知らずに、
車椅子の障害児を不合格にした高校の校長は、
裁判でも負けてしまった。
だけど、いくら定員が空いていたって、
点数のとれない障害児を不合格にしても責めたりしないよ。

裁判所も、教育委員会も、文部科学大臣も、総理大臣も。

ここは法治国家だからね。
学校の校長が、法律を守らないわけにはいかないからね。
いまは、たとえ人工呼吸器をつけている子どもでも、
テストで点数さえとれれば、受けとめるよ。

でもね。残念だね。
あなたの「障害」は「知的障害」だからね。
その障害は、この社会では、受けとめなくてもいいことになっているんだよ。

ありのままで?
受けとめられるわけがないじゃないか。
ここは高校だよ。

ふつうに扱ってほしい?
だから、受検をさせてあげたじゃないか。
障害が不利益にならないように、と入試要項に書いてあるから、
ちゃんと、入試問題を配って、解答用紙も配って、
ちゃんと受検はさせてあげたじゃないか。

他の97%の子どもと同じように受けとめてほしい?
それは、せめて、97%の子どもの10分の1
10点でも、20点でも、点数を取ってもらわないとね。

それが、この社会が、高校で一人の生徒として受けとめる条件なんだよ。
それが最低限の条件だよ。

~つづく




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