2011年09月23日
文科省より報告あり
台風も過ぎて、やっと涼しくなってきました。
もう、うちわはいらないでしょう~
メールを転載します。
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障害者権利条約批准・インクルーシブ教育推進ネットワークML
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皆さま
名古屋の内木です。
9月20日(火)10:05
文科省・特別支援教育課・企画調査係・O氏
に質問をいたしました。
2011年9月15日(木)開催
特別支援教育の在り方に関する特別委員会(第12回)
配布資料
資料5-9:注意欠陥・多動性障害に関する学校に
おける配慮事項について
注意欠陥多動性障害に関する学校における配慮事項(案)
[学校に求めること]
二つ目の○ 一般就労できる力の育成
・多くの場合、福祉の手帳制度によらない一般就労が想定
される。
自己の障害をカバーし、能力を最大限発揮できる力を育てる。
↑
上記文章の「自己の障害をカバーし」とは、どういう意味か?
と質問いたしました。
(簡単な質問だと思いますが、なかなか質問通りには受け取られ
ませんので困りました。)
本日、9月22日(木)15:40頃、
回答をいただきましたので御報告させていただきます。
O氏「障害を克服するために障害の支援をするという意味である。
例えば、時刻の管理が苦手な人はタイマーを使う。
周囲の環境を変えるなどの支援をすることである」
内木「今のOさんの御説明なら“周囲”の方が主語ではないでしょ
うか?
『自己の障害をカバーし』と言う文章の主語は“自己”が
主語であり、Oさんの御説明の意味のようには読めません。
『自己の障害をカバーし』という文章では、『自分で自己の
障害をカバーし』としか読めません。
『自分で自己の障害をカバー』できたら、“障害者”なんか
いませんわ」
O氏「そうですね」(苦笑気味でした)
内木「Oさんが御説明くださったように“周囲”が支援をする・工
夫すると捉えてくださることは素晴らしいと思います。
そのように“周囲”が支援するという意味なら『自己の障害
をカバーし』は削除して、その意味を表す文章に変えてくだ
さい」
O氏「そうですね」
内木「続く『能力を最大限発揮できる力を育てる』という文章も不
可能なことではありませんか?
例えば視覚に障害のある方が『能力を最大限発揮できる力を
育てる』ことはできるでしょうか?」
O氏「点字」
内木「見えないのに自分で読んで点字で書くということはできません。
周囲が点字の文章を用意するなどの支援が必要ですね。
ですので、この『能力を最大限発揮できる力を育てる』も削除
してください」
O氏「そうですね」
内木「なぜ、削除していただきたいのか分かりますか?」
O氏 … 長い沈黙 …
内木「“医療モデル”“個人モデル”だからです」
O氏「私、不勉強で“医療モデル”“個人モデル”が分かりません」
内木「障害は治療すべきだ・治すべきだ、というのが“医療モデル”
障害は自分が努力すべきだ、というのが“個人モデル”です。
“特別支援教育の在り方に関する特別委員会”ができた理由は
分かりますか?」
O氏 … 長い沈黙 … 紙をめくる音がする
「権利条約批准のため」
内木「そうです。障害者権利条約は“医療モデル”“個人モデル”では
ありません。
障害者権利条約批准のために社会モデルに変更するために“特別
支援教育の在り方に関する特別委員会”ができたのですから、古
い今までの考え方の部分は削除し社会モデルに変えてください。
これからも“医療モデル”“個人モデル”の部分は指摘させていた
だきますので御変更お願いします。
今、まだ“案”の内に変えた方が良いと思います」
O氏「そのような御意見があったと伝えます」*
一応「削除する」「変更する」との回答を得ることができたと思います。
「自分で自分の障害をカバーするなんていうことできますか?」には
「できません」と答えていたので、それなら、こんな文章を書くなよ!
と思います。
複数の方も私と同意見で回答を待っていること、また障害団体からも
変更していただきたい部分については意見を出していただきたいと話し
ていることと、最後に念押しで「社会モデル」で御願いします、と伝えました。
御報告まで
追伸:各地での台風被害に御見舞申し上げます。
また名古屋を御心配いただきました方々に御礼申し上げます。
内木
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◎分けない社会は、分けない教育から!!◎
Posted by 会員
at 03:08
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