2009年03月27日
香川県立高等学校校長先生への手紙~2005年12月16日
2005年12月、『公立高校(35校)のノーマライゼーションとバリアフリーに関する調査結果』の送付時のお手紙です。2006年の春、海ちゃん(ダウン症)が三本松高校定時制に一浪後合格しました。海ちゃんは、この四月で4年生になります。
香川県立高等学校校長先生への手紙~
師走の頃、貴校におかれましては、日々の教育活動にご多忙のことと存じます。
このたびは、お忙しい中、私共の公開質問状にご回答協力いただきましたこと、心よりお礼申し上げます。つきましては、回答一覧表・集計等を作成いたしましたのでご覧くださりますようお願い申し上げます。
さて、平成18年度公立高等学校入学者選抜が近づいてまいりました。今年も、私共の会から何人かの子どもが、公立高等学校をめざして邁進いたしております。とはいえ、なにぶん知的障害というハンディのため、健常といわれる子どものように、試験では思うような得点を得ることができず、親も子もかなしさとくやしさが錯綜し渦巻く思いです。
障害があっても、みんなの中に居続けようとしている子どもたちは、親から見ても、苦しくて思い通りに行かないことの繰り返しだったと思います。でも、そこでやっと掴めたささやかではあるけれど、心通う人と人とのふれ合い、つながれた喜びを、今また、それを高校生活に求めて、新たな一歩を踏み出そうと決めています。どうか、この決意をおくみとりいただき、「人の中へ」という思いを実現させていただけますよう、お願い申し上げます。
なお、香川県においても、人々が社会の対等な構成員として、政策・方針の立案や決定に共同して参画する機会が確保されるための取り組みが推進されています。また、ポジティブ・アクション(積極的改善措置)の導入を進めています。社会的・構造的な差別によって、不利益を受けているグループ(女性・少数民族・障害者など)に対し、実質的な機会均等を確保するための措置です。単に平等な法律や制度の整備だけでは不十分で、事実上の平等のために特別措置が必要なことが確認されてきました。
香川県公立高等学校入学者選抜において、点数がとれない知的障害児への特別措置が、単に受検の機会均等にとどまることなく、実質的な特別措置になりますようご留意ください。
出身中学校長を通じ、特別措置願書が申請されました折には、障害があることにより、不利益のないようご配慮くださりますよう切にお願い申し上げます。
Posted by 会員
at 07:47
│Comments(2)
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色々と教わることが多いです。
うちのダンナのように『養護学校高等部は高校ではない』なんて、簡単に言いきれないことにあるのだ。(中学の特学担任は『この頃勉強会に行ったら高校の先生が結構参加している』とは言っていたけど、高校教員に特別支援教育の資格は今まで要らなかったものね)